脳腫瘍の治療について

Disease Treatment

◆このような方は、下部の「お問い合わせフォーム」からご相談ください。

・脳腫瘍が心配なので詳しく検査をしたい。
・脳腫瘍と診断されたが、どのような治療法があるのか知りたい。
・腫瘍が大きいので頭を大きく切り開くしかないと言われたが、他の手術方法はないのか知りたい。
など

脳腫瘍とは

脳腫瘍とは、“あたまの中のできもの(腫瘍)”の総称で、頭にもともとある細胞から発生する「原発性脳腫瘍」と、体の他の部位に発生した腫瘍が転移してできた「転移性脳腫瘍」に大別されます。
原発性脳腫瘍のうち最も頻度の高いものは髄膜腫で、他にも神経膠腫、聴神経腫瘍などの神経鞘腫、下垂体腫瘍(正確には脳腫瘍とは別の腫瘍と分類されます)など、多くの種類があります。
先進国では高齢化や検査機器の普及によって、髄膜腫を中心に脳腫瘍の診断を受ける方が増加しています。また髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腫瘍などはゆっくり大きくなるため、長いあいだ無症状のことも多く、脳ドック検査などで偶然発見されることも増えてきました。

脳腫瘍の症状は?薬で治せるの?

脳腫瘍では、頭痛や嘔吐、けいれん、精神症状などのほか、ダメージを受ける脳や脳神経に応じたさまざまな症状(マヒやしびれ、視野障害、聴力低下、顔面の痛みなど)が生じえます。どの症状で発症するかは、腫瘍の増大速度やできた部位、ご本人の年齢などによってかわります。
症状がでている方、無症状でも重要な脳や神経の近くにできて大きくなった時のリスクが高い方、脳や神経の圧迫が強い方、脳のむくみがでてきた方、増大傾向が続いたり急速に大きくなったりする方などは、治療を勧めます。
治療方針は、画像所見などから推定される腫瘍の種類に応じて、手術、放射線治療、薬物治療、保存的治療(経過観察、緩和医療)等の選択肢から、その方の状態に応じて決定されます。画像所見などで行う診断はあくまで推定のため、完全に診断を確定するには手術によって組織をとり、病理組織診断や遺伝子診断を行う必要があります。一部の下垂体腫瘍では薬剤が有効ですが、脳腫瘍は薬で治療できるものは少なく、術後の追加治療として行われます。

手術について

脳神経外科では、主に大きく頭を開いて顕微鏡下に行う開頭手術が行われますが、脳や体にかかる負担は大きいものでした。また、数年たつと開頭部がへこみ、整容面でも多大な心理的負担が生じることが少なくありません。近年は、より侵襲性の低い治療が求められ、内視鏡を用いた小さい開頭手術(鍵穴手術)や、頭をきらず鼻から行う経鼻内視鏡手術などが発展してきています。
鍵穴手術では、一般的な開頭手術の数分の一の皮膚切開や開頭サイズで手術を行うことができます。
開頭サイズは小さいものの、内視鏡を用いることで従来の開頭顕微鏡手術よりも深いところが詳しく観察でき、操作の確実性や安全性を高めるとともに、脳への圧迫も軽減することができます。見た目の創の小ささだけではなく、脳にやさしい、真の意味での「低侵襲手術」と言えるでしょう。

当院では、通常の開頭顕微鏡手術はもちろん、約1,000例の神経内視鏡手術経験をもつ専門的な医師により、
内視鏡下鍵穴手術や経鼻内視鏡手術などを積極的に行っています。安全確実な手術、
そして、より皆様の脳・体へのダメージが少ない手術に力を注いでいます。

脳神経外科

脳神経外科

岸田 悠吾

Kishida Yugo

専門分野
神経内視鏡手術、経鼻頭蓋底手術、微小血管減圧術、低侵襲手術(内視鏡下鍵穴手術)

メッセージ

神経内視鏡手術(経鼻手術、鍵穴手術など)を専門としています。15年以上、1000件を超える神経内視鏡手術の経験の中で、確実に手術目的を達成すること、合併症リスクを最小化することに努めてきました。
「とにかく丁寧で、脳と体に負担の少ない、美しく正確な手術」を心掛けています。

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